卵子凍結とは、未受精卵を凍結保存することです。

何らかの理由により、将来行う体外受精に備え、卵子を体外に取り出し凍結保存する技術のことです。

例えば、病気の治療のために「化学療法」「放射線療法」を受けることが決まった場合、あらかじめ卵子を凍結保存しておくことで、治療による生殖細胞への影響を回避することが期待できます。

また、現在はパートナーがいないものの、将来の妊娠に備えて若い時の自分の卵子を凍結保存するケースも増えているそうです。

このように将来子供を授かりたい女性にとって、卵子凍結というのは、とても画期的な保存技術だということができます。

卵子凍結と受精卵凍結は違います

ちなみに、「卵子凍結」と「受精卵凍結」は似ているようで全く異なる技術になります。

どちらも卵子を凍結することには違いないのですが、卵子凍結は「未受精卵の凍結」であり、受精卵凍結は、「卵子と精子が受精に成功した状態での凍結」です。

「受精卵凍結」は私たち夫婦も不妊治療の際に体験したこともあるのですが、採卵時に卵子が複数個採取でき、その結果受精卵も複数生成できた場合に、次回以降に利用できるよう凍結保存しておく技術になります。

私たち体外受精を体験したものにしてみれば、「受精卵凍結」は割と一般的なことなのかなと感じています。

一方の、卵子凍結のケースは前述のとおりです。

卵子凍結のリスクとトラブル時の補償を理解する

卵子凍結の場合、その目的から考えて、受精卵凍結よりも長い期間凍結保存することになると思います。

そのため事前に

  • 卵子凍結はどこでどのような方法で行われるのか
  • 卵子凍結にはどのようなリスクが考えられるのか
  • トラブル(リスク発生)時にはどのような結果が想定されるのか
  • 何らかのトラブルがあった場合、どのような補償がなされるのか

を事前にしっかりと確認しておきたいところです。

海外では卵子凍結保管庫の故障で卵子全滅という事例も

CNNのニュースで見たのですが、2018年の3月、アメリカのオハイオ州クリーブランドの病院(不妊治療施設)で凍結させた卵子の保管庫が故障し、患者から採取した卵子などが全滅状態になるという事故があったそうです。

ニュース報道によると、2018年の3月、無人状態の週末に突然、凍結保管庫の温度が上昇するという事態が発生したそうなのですが、遠隔警報装置のスイッチが切れていたために対応が遅れ、卵子と受精卵4000個以上が解凍されて全滅状態となったとのことです。

この時被害を受けた家族のうち、数世帯が病院を訴えているそうなのですが、病院側は法廷に提出した文書で

人工授精にはいくつかのリスクが伴い、患者側もそのリスクを受け入れる同意書に署名していた。

故障の原因が人為ミスとは限らず、ミスだったとしても病院には予測不可能だった

として、賠償責任を否定したとのこと。

この病院の対応に対してはいろいろな意見があると思います。

個人的には、月額1000円程度の格安レンタルサーバーでさえ常時保守エンジニアを常駐させてるんだから、利用者から高いお金払ってもらっている卵子凍結システムは、保管庫を無人にしておかずに、常時スタッフを常駐させておき、システムのトラブルの際は、手動でリカバーすべき。という感想を持ちました。

でも、ここで私が言いたいのはそのような「べき論」ではありません。

後々後悔しないためにも、卵子凍結を依頼する病院にて、卵子凍結の際に発生しうるリスクについての説明を受け、凍結した卵子にトラブルが発生した場合、補償を含めどのような対応がなされるのかについて、理解しておくことが大事になってくると考えています。